祖谷に”ミニ四国八十八ヶ所巡り”と言うものがあります。 正月に向けて身を清めるべく行ってみました。 本日は写真集にてその紹介を行います。

場所はこちらです。この地図で”堀切大師”と記載しているところです。
国道439号線を京柱峠に向い、その途中で ”団体営農道” に入ります。 上の写真の場所です。 ”ミニ四国八十八ケ所めぐり” の看板も出ています。
途中、もう1か所分岐があります。 そこにも上記同様の看板がありますので、大丈夫と思います。 その後は一本道です。

現地到着です。 ここでは”新四国八十八ケ所めぐり”と書いています(さっきは”ミニ四国八十八ヶ所”と書いていた)。 別名は堀切大師です。 堀切峠と呼ぶ人もいます。 昔はここに古道が通っていて、ここら辺りが峠だったそうです。

お堂もあります。 昔は毎年5月、ここでお祭りが行われていて、餅も撒かれていました。

こんな看板があります。 ここを下ります。
※今度は”八十八カ所参り”と書かれています。。。

すぐに最初の石仏が現れます。 一番札所、徳島県は霊山寺の釈迦如来です。

こういう分岐に当たります。 ここを左に(と言うかまっすぐ)行きます。


こんな感じで石仏が並んでいます。 3番札所金泉寺の釈迦如来と4番札所大日寺の大日如来です。

遍路道です。 こんな感じの道が続きます。

岩肌はこんな感じです。 脆そうな岩盤の上に存在しています。

途中、葉の落ちた林越しに中津山が見えました。 ”阿佐尻山に行って来ました(写真集)”でも紹介した山です。 祖谷川下流域で圧倒的な存在感を示しています。 祖谷通なら知っておきたい山です。

更に遍路道が続きます。 取り巻く木々と静寂の中、石仏とだけ向き合う時間が続きます。

だんだん、心が落ち着いてきます。

休憩所に着きました。 中間点です。 疲れた方はここで一休み。 是非、お茶とお菓子も持参ください。


休憩所は44番と45番の間にあります。 丁度中間。

その先に分岐があります。 板看板が見える方向が最終順路ですが、一旦左の道を突き当りまで進むようになっています。

突き当り、 ”鬼の面展望台” です。 ”鬼の面”という場所の上にあります。 その詳細は後述します。

正面に矢筈山が見えます。 祖谷の様々な場所から見えるシンボリックな山です。
凛として佇むその姿は気品に満ちて美しく、雪化粧するとまるで貴婦人。 どうだ!と言わんばかりの気高さで、渓谷の先にそびえ立ちます。 この時ばかりは祖谷自慢の渓谷美も引き立て役にまわります。
そして隣に控えるサガリハゲ山。 風変わりな名前のこの山も、山容をデコボコさせて貴婦人の引き立て役に回ります。 その名と形は道化を装う忠臣。 遜り、常に寄り添い、献身的に仕える下僕のようです。
ちなみに矢筈は西日本で23番目、サガリハゲは49番目に高い山(詳細はこちら)、祖谷通なら押さえておきたい2山です。

視線を左に振ると、ここからも中津山が見えます。 きれいなドレスの裾を広げて、私も見てねと言ってるようです。

眼下には”大西のザレ”が見えます。 大規模な地すべり発生場所として地質学者には有名なところです。
※祖谷では、地すべりのことを”ザレ”と言います。本来はひらがなで書くべきと思いますが、紛らわしいので本Webサイトではカタカナを使用しています。
杉の木が生えている部分と生えていない部分があります。 生えていない部分は地滑りで流されたところです(と思います)。 その後、自然林が生え、春は新緑、秋は紅葉のきれいな場所になりました。
その地すべりは県道を300mにも渡って押し流しました。 当初は復旧を試みましたが、いつまでたっても地すべりが治まらず、断念してこちら側にバイパス道を作りました。 大西のザレを挟んで橋が2つあるのはそのためです。
”現在のザレ” と書いている部分は今も地すべりしている部分です。 ここの地すべりは60年経った今でも収まっていないようです。

ザレの左に大西と言う集落も見えます。 私の家は借地で、地主さんはこの集落に住んでいました(今は町の方に引っ越した)。
土地代は毎年暮れに年貢として納めることになっていました。 幼い頃に父を亡くした私は、父に代わって年貢を納めに行っていました。
車道が出来たのは私が大学生の頃。 それまでは徒歩でした。 長い山道を登って訪ねると、ご馳走が用意されていて、毎年歓待を受けていました。

これは ”鬼の面” を下から撮影したものです。 2つ前の写真の左側の”橋”から撮りました。 展望台はこの上にあります。
ちなみに昔は、岩肌が鬼の顔にそっくりでした。 それが20年くらい前でしょうか、顔の部分が崩落して鬼には見えなくなってしまいました。

本題に戻ります。
鬼の面展望台を離れて先ほどの分岐に戻ります。 ここからは急な下り坂。 足がお悪い方には少し危ない感じです。 ここで引き返されることをお勧めします。


急坂の途中にある石仏です。 第52番札所、愛媛県は太山寺の十一面観世音菩薩と、同53番円明寺の阿弥陀如来です。 足が悪くて来られない方のために掲載しておきます。

坂を下りた後です。 再び自然豊かな遍路道が続きます。 足の悪い方は別の日に、逆打ちでここまで来るのもよいかも知れません。


間を大幅にカットして終盤です。 86番札所、香川県は志度寺の十一面観世音菩薩と、同87番長尾寺の聖観世音菩薩です。

出口が見えてきました。 このページ冒頭で紹介した分岐を逆から撮ったものです。

最後の石仏”薬師如来”です。 88番札所、香川県は大窪寺の御本尊とされています。

振り返るとこんな感じです。 我に返ると言うか、俗世に戻ると言うか、神秘の世界から日常に引き戻された感じです。

ちなみにここは地元民2名が音頭を取り、有志から資金調達して多分50年程前に作られました(私の記憶です。正確な数字はまた確認しておきます)。
当時を知る人によれば、八十八ヶ所巡りにあわせて距離も880mにしてあるとか。
歩いた感じはもう少し長いイメージでしたが、いずれにしても写真を撮りながらゆっくり回って1時間弱。 私には丁度適度な時間と距離でした。
それと、大変きれいにメンテされていることに感激しました。 今は殆ど来訪者がいないでしょうに、大変奇特なことと思います。
これほどのものが人知れず埋もれているのも惜しいこと。 特に、手つかずの自然と東洋の神秘が同時に味わえ、お遍路もプチ体験できる。 インバウンドのお客様には最高の場所じゃないかと思います。
と言うことで、今後も継続して調査し、この場所の知名度を上げるべく活動していきたいと思います。
以上、長くなりました。 最後までお付き合い、ありがとうございます。 皆様のご多幸、お祈り申し上げております。


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