先週に引き続き、移住の形態というタイトルで住居編について書いてみたいと思います。
■空き家の有無・探し方
祖谷には空き家がたくさんあります。都会に移住したり、高齢で亡くなったりして、不要になった家が放置されているからです。
このように空き家自体はたくさんあるのですが、入居できる物件は結構少ないのが現状です。中に残した所有物の処理や、第三者に家を貸すことによる手続きが面倒などが理由です。
お金になるならまだしも、祖谷で家を貸すのはただ同然が慣例。空き家として放置しても誰も何も言わないこともあって、自ら進んで面倒に向き合おうとする奇特な人はおりません。
ここ三好市には空き家バンクというものもあって、入居可能な物件も紹介されています。しかし祖谷の人でここに登録する人は殆どおりません。理由は先ほど述べた通りです。

という事で、現在はどうなっているかと言うと、私のような地元の人間を介し、その仲介者の信用と支援のもとに家を貸す、という形態が主流になっています。
私自身、そのような仲介者になる覚悟はしていますが、まだ実績はなく、紹介できる物件も数軒しかありません。
具体的ニーズがあれば、それを根拠にもう少し物件数を増やすことができると思いますので、もし興味のある方がいらっしゃれば”お問合せ”欄からコンタクトいただければと思います。
今なら、手を入れればまだ使えそうな空き家が結構あります。見晴らしのよい場所にあるものも少なくなく、先週紹介した観光ビジネスと抱き合わせて考えるのも一つかと思います。

■リノベーション
空き家があったとして、リノベーションは必須になると思います。その度合いは様々です。最近まで人が住んでいてほぼそのまま住める家もあれば、結構手を入れる必要がある家もあります。
そのまま住める家があったとしても祖谷仕様になっていますので、快適な暮らしがお望みなら、リノベは必須です。祖谷仕様としては例えば以下のようなものがあります。
・トイレ:和式の場合があります
・エアコン:ついていない場合があります(昔の祖谷は扇風機で十分だった)
・上水:水圧が弱く、コンプレッサーを付けたくなるかも
都会に比べて良い点も書いておきます。
・家が広く、間取りも多いので、住みながらリノベが可能です
・リノベや新生活に当たっては地元住民が支援してくれる場合が多いです
追って”移住の形態(祖谷の暮らし)”でもお書きしますが、上水は自己管理が原則ですので、入居に際しては水道事情はよく確認しておくことをお奨めします。下水も浄化槽を設置することが義務付けられていますが、古い家だとついていない家があります。

■今後に向けて
空き家対策については、市が買い取ったり、補助を出したりして、リノベなしで住める空き家を増やしてくれたらいいなぁなどと思いますが、少しくらいの棟数では焼け石に水。この方法だけでは空き家対策はなかなか難しいと思います。
カール・ティーナさん達のように古民家をリノベして売り出してくれるような人が出現すればそれはそれで大変うれしくも思いますが、こちらも落合集落など限られた地区の一部に限界されると思われ、抜本的な対策にはならないように思います。
では、どうするか? 私のように窓口となる人がいて、その人を中心に移住を支援する仲間がいる。 そのような機能集団を増やしていくしかないかな?と思っています。
祖谷の中で10組くらい誕生すれば、ちょっと可能性が出てくるかも知れません。市の空き家バンクとも連携できれば更によいと思います。
と言うことで、まだ何の実績もない、海のものとも山のものともわからない話ですが、もしこのような話に興味のある人がいらっしゃったらどなたでも結構ですのでコンタクトいただければと思います。一緒に切磋琢磨しましょう。
補足)この記事は空き家という観点で書いていますが、他に市営住宅という手もあります。興味がある方はこちらをご覧ください。祖谷の企業や施設にお勤めする場合は寮が用意されているところもあります。
【注意】ここに掲載している写真が空き家物件という訳ではありません
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