落合集落はどのように眺めればよいか(その4):茅葺屋根の家を探そう!

落合集落全景 観光スポット
当サイトには広告が含まれています。

落合集落展望所。 東祖谷では人気の観光スポットです。

が、その眺め方がわからなければ、「わぁ~、すごい」だけで終わってしまいます。 ものの5分でやることが無くなり、もう帰ろうかとそわそわし始めます。 でも折角ここまで来たのにもうちょっととも思います。 そんな葛藤の時間を過ごすはめになるかも知れません。

そんな皆さんのために、落合集落の眺め方をシリーズでお届けしています(過去記事はこちら:その1その2その3)。 

そして本日はその第4弾。 茅葺屋根の家を探そう!です。

冒頭の写真、よ~く見てください。 茅葺屋根の家が8棟見えるはずです。 是非探してみてください。

ちなみに、この8棟のうちの7棟は桃源郷祖谷の山里と言って宿泊施設です。 アレックス・カーという祖谷への移住者がプロデュースしました(詳細はこちら)。 加えてお代官さんの家だった見学用の茅葺屋根の家が見えるので、これを含めて全部で8棟ということになります。

落合集落と茅葺屋根の家の位置

回答は上の写真の通りです。 ①~⑥の6カ所にあります。 以下、その詳細について解説しますので、是非旅のお供にご活用ください。

長岡家住宅

長岡家住宅が見える風景

まずは①の辺りにある ”長岡家住宅” です。 一番大きくて目立っている家です。 それもそのはず、この家は落合集落を統治した喜多家の隠居屋だったところです。 隠居屋なのに群を抜いて大きい。 さすがです。

えっ? 喜多家? 長岡家では? そう思いますよね? いつの時代かわかりませんが、と言うか、たぶん明治以降に喜多家が長岡家に売却したのです。

江戸時代に祖谷全体を統治していた喜多家。 あちこちの集落を一族郎党が治めていたのですが、明治維新で世の中がガラッと変わります。 お代官が不要になり、役を解かれるのです。

急に職を失った喜多家の皆さん。 その後の苦労は想像に難くありません。 そんな事情などもあって売却されたのかも知れません。
(注)このくだりはすべて想像です。

ちなみに長岡家は、伝統的建造物保存地区に指定されている落合集落のシンボルとして位置づけられており、中を見学することが可能です。

晴耕&雨読

晴耕と雨読が見える風景

この2棟も簡単に見つけられると思います。 ②の辺りです。 晴耕・雨読と言います。 左が晴耕で主屋、右が雨読で隠居屋です。 アレックスプロデュースの宿泊施設の一つで、晴耕・雨読も彼が命名しています(以下同様)。 あいにく現在改修中です。

主屋と隠居屋が並んで建っているのは祖谷の古民家の特徴で、この2棟はその典型として大変分かりやすく残しています。 長岡家から近い、南向きに縁側が並んでいるなどの特長もあり、ウォーキングがてらに長岡家を見学に行ったり、縁側に座って景色を見ながらおしゃべりしたり、そんな楽しみ方ができる場所です。 晴耕・雨読の個別の特長は以下の通りです。

晴耕: 中寝間三間取と言う祖谷古民家の典型的な間取りをしています。 すなわち、真ん中に寝室を配置したが3間構成となっています。 他の2間をウチ、オモテと呼び、ウチは家族用、オモテは主に客用に用意されていました。 徒歩で遠路を行き来していた祖谷。 日帰りができず、泊めてもらうことが多かったようで、このような間取りになっているものと想像されます。

雨読: こちらの建屋は隠居屋につき、ダイニングと寝間の2間構成ですが、ダイニングのアイランドキッチンが特長です。 アイランド、すなわち島のように周囲から人が囲んでワイワイ料理ができるコンセプトのようです。 別棟に家族が一緒に入れる広い風呂もります。 雨読、すなわち雨の日でも家の中で家族で楽しめることをイメージして作られているようです。

雲外&蒼天

雲外と蒼天が見える風景

③も比較的見つけやすいと思います。 雲外・蒼天と言います。 雲外が主屋、蒼天が隠居屋になります。

③の右にこんもりとした森があります。 ここは県指定の重要文化財の一つ ”三所(三處)神社” です。 なので、この神社への散策が容易なことがここの特長の一つと言えると思います。

雲外: 伝統的な祖谷の間取りに加え、風呂、トイレ、独立したシャワールームが増設されています。 その風呂も大変特徴的なのですが、それは行ってのお楽しみ。 ここからの眺めが、雲と山が織りなす風景が見えるところから、このような施設名がついたようです。

蒼天: ここはウッドテラスが大きな特徴かと思います。 コの字型にリビングと寝室が分かれて配置され、その両方からウッドテラスにアクセスできます。 そして、そこから見られる、連なる尾根と蒼いそらがこの建屋の命名の由来のようです。

天一方

天一方が見える風景

④の天一方てんいっぽうです。 先ほど述べたこんもり見える森”三所神社”の上にある建屋です。 ここも見つけやすいと思います。

落合集落のかなり上部に位置するこの場所は、昼の渓谷、夜の月や星を上下左右180度のパノラマでご覧いただくことが可能です。 ”落合集落ウォーキング” にて景色のよいスタート地点として紹介しているのもこの辺りです。 天一方と言う名が、月への羨望を詠った漢詩から取られていることもうなづけます。 

浮生

浮生が見える風景

浮生ふしょうと読みます。 集落の最上部、⑤の辺りにあります。 遠くて小さくしか見えません。 なので、見つけるのが難しいです。 茅葺屋根を探せ!では6棟までは皆さん順調に見つけられますが、この浮生でつまづくく人が結構おられます。 是非覚えておいてクイズに出してみてください。

見つけられないだけあって大変景色がよいです。 何と言っても最上部。 彼方へ続く稜線、静寂の中できらめく無数の星座、朝には雲海が広がってることもあるそうです。

もはやここは天上人の世界。 仙人になったつもりで現世から隔絶された一夜をお楽しみください。 ちなみに浮生は天性輪廻の世界におけるはかない現世を意味するようです。

談山

談山の屋根が見える風景

ここが難易度一番の家屋です。 ⑥の辺りです。 三所神社の樹木に隠れて屋根の一部しか見えません。 なのでこの建屋を見つけられる人は殆どいません。 是非クイズに出して楽しんでください。

ここ談山たんざんの魅力は何と言ってもロフト。 茅葺の屋根裏や黒光りする梁を間近で眺めることができます。 大化の改新時に密談が持たれた談山と呼ばれる古刹こさつ(歴史が非常に古い由緒ある寺)が奈良にあるそうで、ロフトと密談のイメージからこの名がついたようです。

談山を覆い隠して見えなくしているのは前述の三所神社。 と言うことは三所神社のすぐ近くに位置していることを意味します。 更に里道を10分ほど降りれば長岡家にも行けます。 戻りが大変ですが、足に覚えのある方は是非どうぞ。

悠居

この古民家は見えませんが、折角なので紹介しておきます。 ③の左奥にあります。

ここには主屋と隠居屋の2棟があり、隠居屋には和モダンなベッドがあり、入り口を上がった床はガラズ貼りで芋ツボを見ることができます。 芋ツボとは、冬の寒さに耐えられるように芋を貯蔵した大きな穴のことで、リアルな昔の生活を垣間見ることができます。

展望所から見えないだけあって悠居は落合集落の中でも左のはずれ。 森の奥にひっそりとたたずむように建っています。 集落の奥地ではるかな時間を過ごしてほしい。 それが命名の由来にもなっているようです。

三所神社へは少し距離がありますが、ほぼ水平移動なので、隠れ家を脱して散策に出向いてみるのもよいかも知れません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました