ツアーガイドをやっていると、祖谷の買い物事情についてよく訊かれます。
そして必ず言われるのが「アマゾンは来るんですか?」というもの。 「アマゾンって知ってますか?」、本当はそう聞きたげな感じです。
「来ますよ」。 そんなの当たり前でしょ?と言う体で答えます。 意外な回答のようです。
「えぇ~?」と言われます。 「こんなところまで運んでくれるんですねぇ」と感心もされます。 アマゾンを称えます。
「だって ”南米のアマゾンでも配達します” が名前の由来じゃないんですか?」。 勝手な想像で応戦します。
「あら、あなた。アマゾンって今は都会なのよ」。 逆襲されます。

まぁ、そんな話はおいておいて、アマゾン、楽天、モノタロウ、etc。 昨今の流通ビジネスには心から感謝です。 都会も祖谷も差はありません。 ハンディキャップ ”ゼロ” です。 素晴らしい!
しかし店頭に足を運んで買わないといけないものは別です。 ハンディキャップありです。 代表格は生鮮食品でしょうか。 町まで行かないと買えません。
町と言うのは三好市の中心 ”池田町” です。 一時甲子園を沸かせたあの池田高校があるところです。
私の家からはちょうど車で1時間です。 祖谷は広いので、30分くらいで行けるところもあれば、1時間半かかるところもあります。
いずれにしても「ちょっとあれ買ってくる」というノリでは行けません。 計画的な買い出しが必要です。 私の場合で、大体1週間に1回程度です。

但し余程のことがない限り、そのためだけに池田に出ることはありません。 通常は用事のついでに立ち寄ってまとめ買いします。 なので長く買い出しに出ない場合もあります。
その時はどうするか? 移動販売を利用します。
代表的なものとしてトクシマルがあります。 たぶん都会の人はご存じないと思います。 買い物弱者を対象にサービスしている会社です。 徳島の人が起業した会社ですし、設立趣旨に共感しています。 なので応援しています。 できるだけ利用もしています。 2週間に一回私の集落に来てくれます。
コープも来ます。 週に1回です。 生協とも言いますね。 その名の通り、共同で生活を支える理念の会社です。 こちらも応援しています。 なのでできるだけ利用するようにしています。
あと、武藤商店という隣町の八百屋さんが週に2回来てくれます。 ここで買う野菜が一番長持ちします。 新鮮な証拠です。 話好きで、行くとあれやこれやと立ち話が始まります。 それも楽しいです。

移動販売以外にも祖谷で買い物をする手段はあります。
そもそも祖谷にも雑貨屋として生き残っているところもあります。 可能な限り利用して地元にお金を落とすようにしています。
他に、祖谷の名産は祖谷で買います(当たり前ですが)。 代表格は、豆腐、こんにゃく、じゃがいも、でしょうか。
私の場合、豆腐、こんにゃくは栗枝豆腐店から配達してもらっています。 まだ暖かい作り立てが届きます。
多くの場合、豆腐は冷ややっこ(冷えてませんが)、こんにゃくは刺身で食べます。 少しお酒も呑みます。 祖谷独特の濃厚な味。 至福の時間です。
じゃがいもも祖谷の農家さんからまとめ買いします。 谷口食堂から購入することもあります。
食べ方は色々ありますが、一番のお気に入りは皮付きのまま煮るだけ。 そのあと、皮をむいて味噌をつけて食べます。 祖谷のジャガイモも味が濃厚。 最高です! 素材の味がほぼそのまま堪能できます。
そう言えば、これらの品は産直も産直。 大変贅沢な食生活です。
贅沢と言えば、たまに高知にも行きます。 車で1時間20分ほどです。 ここで新鮮な魚とおいしいお酒が調達できます。 それを、地元の豆腐やこんにゃく、ジャガイモとあわせて食べる。
ひょっとしたら、生鮮食品に関しても、結構贅沢な食生活をしているのかも知れません。 大変限定的ではありますが。。。


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